取材・文 / 映画ナタリー編集部
撮影 / 入江達也
現在ビデオパスにて見逃し配信中の土曜ナイトドラマ「僕の初恋をキミに捧ぐ」。青木琴美の同名マンガをもとにした本作は、重い心臓病で「20歳まで生きられない」と宣告された主人公・垣野内逞と、彼のために病を治す方法を探し続ける幼なじみ・種田繭の関係を描くラブストーリーだ。野村周平と桜井日奈子が逞と繭を演じ、宮沢氷魚、佐藤寛太、馬場ふみか、松井愛莉ら注目の若手俳優陣が名を連ねている。
ビデオパスでは、連続ドラマで初めてヒロインを演じる桜井にインタビューを実施。目標だったというドラマのヒロイン役に抜擢された喜びや、役柄との“猪突猛進”という共通点、野村をはじめとする共演者たちについて話を聞いたほか、子供の頃から大切にしていることも教えてもらった。
桜井日奈子
1997年4月2日生まれ、岡山県出身。2014年に第1回「おかやま美少女・美人コンテスト」で美少女グランプリを獲得。2016年、舞台「それいゆ」で女優デビューを飾り、2017年に「ラストコップ THE MOVIE」で映画初出演。2018年には映画「ママレード・ボーイ」「ういらぶ。」でヒロインを演じ注目を集めた。2019年秋にダブル主演を務める「殺さない彼と死なない彼女」が公開される。
毎週の活力になる作品になれば
──連続ドラマでヒロインを演じるのは今回が初ですね。
はい! 連ドラのヒロインというのは目標にしていたところでもあったので、夢が叶ってすごくうれしかったです。いろんな人が観るテレビで毎週放送されるというのは、なんだかとても特別な感じがしていて。作品が面白いと毎週の楽しみができるじゃないですか。だから私もドラマが好きなんです。

桜井日奈子
──来週もがんばろう!という気持ちになれるというか。
はい。毎週の活力になる作品になればいいなと思います。最初にお話をいただいたときは、一番に家族がどういう反応をするか想像しちゃいました。
キャピキャピしなきゃ!って言い聞かせています(笑)
──原作マンガはご覧になりましたか?
読みました。原作の繭のキャラクターはしっかり入れようと思ったんですが、読んでいて自分に近いなとも感じました。アクティブな女の子で、考えるよりも先に体が動いちゃうタイプというか。
──桜井さんもアクティブなタイプなんですね。
私、小学生の頃に先生から「あなたは猪突猛進だね」と言われたことがあったんです。その当時は「“猪突猛進”ってなんだろう?」って意味がわかってなかったんですが、今考えるとその言葉が繭にもぴったりな気がしていて(笑)。

桜井日奈子
──繭は「20歳まで生きられない」と宣告された逞のことを心配しながらも、明るく振る舞う女の子ですね。彼女のキャラクターをどのように捉えていきましたか?
繭は心から逞のことを思っていて、彼しか見えない女の子。本人は隠しているつもりでも好きな気持ちがだだ漏れしちゃっているところとか、不器用な感じがかわいいなって思います。あと、原作でも彼女のかわいらしいコミカルな部分がたくさんあるので、そこをどう表現するのかわくわくしました。
──繭を演じるうえで意識していることがあればお教えください。
若さ!
──えっ! お若いですよ!
いやいやいや、もう若くないんです私! というのも、やっぱり演じているのが15歳の高校生なので。監督にも「もっと若く、もっと明るく」と言われていまして(笑)。キャピキャピしなきゃ!って自分に言い聞かせながらやっています。
皆さん向上心があるので、すごく刺激を受けています
──逞を演じる野村周平さんの印象について、お会いする前はどのような印象を持たれていましたか?
Instagramで野村さんがスケボーをされている動画を観たことがあって、アクティブなイメージがありました。あと、以前に共演者の方が「公園でスケボーをしている野村さんを目撃した」とおっしゃっていたので、野村さんに公園で会えるんだ!?って衝撃でした。

桜井日奈子
──共演されてみていかがですか?
実際にアクティブな方でした! この間は年末にスケボーをしに行った話とかもしてくださって。とにかく現場を盛り上げてくださいます。
──共演者の方たちから刺激を受けたことがあればお聞かせください。
佐藤寛太さんが、現場の支度時間に英語を勉強されていたんです。電子辞書を持って分厚い洋書を読んでいたので、びっくりしちゃいました。野村さんも毎回の待ち時間にタブレットで映画をご覧になっていて。ご本人も意識して観るようにしてるとおっしゃっていたので、すごいなと思いました。皆さん向上心があるので、そういう姿にすごく刺激を受けています。
尊敬する気持ちや素直であることの大切さ
──逞と繭は幼い頃からの約束を大切にしている2人ですが、桜井さんは子供のときからずっと守っていることはありますか?
私は父がバスケのコーチをしていたので、小さい頃からバスケをやっていたんです。「選手ならこうあるべき」という礼儀やマナーをけっこう厳しく教えられました。バスケの練習中にも、コーチの話を真剣に聞かなかったりするとすっごく怒られて。「素直じゃないと絶対うまくならない」と言われて、正座させられてました。でも、尊敬する気持ちや素直であることの大切さは、このお仕事をしていてすごく感じます。周りの方のアドバイスに耳を傾けることは大事だなって。だから父から教わったことは今でも大切にしていますね。

桜井日奈子
──本作では“タイムリミット”のある切ない恋模様が描かれていますが、桜井さんが最近タイムリミットを感じたことがあればお聞かせください。
タイムリミットは常に感じています! 5分前行動が苦手すぎて、いつもギリギリを生きているんですよ。待ち合わせとかに間に合わなくて走っていることが多いですね。
──今年までというタイムリミットで、目標を立てていることはありますか?
今年はアクションの作品をやりたいです。運動神経には自信があります!
──いいですね! ぜひ観てみたいです。では最後に、本作をご覧になる視聴者へのメッセージをお願いします。
20歳まで生きられるかどうかわからないという壁を、逞と繭がどう乗り越えて、残された時間をどう大切に生きていくのか。2人の純愛や温かい家族の思いなどの絆を感じられる作品になっていますので、どうぞ楽しみにしていてください。
「僕の初恋をキミに捧ぐ」
毎週土曜日 23:15~ テレビ朝日系列で放送
「僕の初恋をキミに捧ぐ」を見逃し見放題独占配信中
©青木琴美/小学館・テレビ朝日・MMJ